参入するマーケット構造を分析・理解する
5つの力 - ポーターズ Five フォースィーズ -
ポーターズ 5 フォ−シズ(ポータ−の5つの力)とは?
Porter's 5 Forcesとはハーバード大学教授”Michael Porter氏”が提唱した「5項目のインパクト」です。これは、参入する事業のマーケットを知るためにとても重要なテクニックです。取り上げられる5つは以下の5項目です。
ポーターの5つの力をリストアップ
以下の5つの項目を注意深く分析を行い、参入する事業マーケットを理解することが重要です。
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- 新規参入のインパクト
- 代替品(類似商品、類似サービス)のインパクト
- 同じ業界内に存在する競合相手のインパクト
- サプライヤー(卸)が持つ力
- バイヤー(消費者)が持つ力
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(1) 新規参入のインパクト
もし貴方が始める事業や参入するマーケットの利益が高い場合、新規に参入してくる同業者が沢山出てくるでしょう。つまり、競争率が上がることになります。競争率が上がると言うことは、もちろん貴方の事業収益にも何らかのインパクトが起きます。
例えば、今まで3社だけがMp3音楽配信事業を行っていたとしましょう。A社、B社、C社はインターネット技術を利用し、自社のサイトから1曲150円でMp3ダウンロードサービスを展開しています。3社とも利益率は比較的高く事業拡大を考えています。さらに、毎日沢山の新規加入ユーザーが増えているのも収益増加の背景にあります。この事業の魅力は以下の通りです。
1) インターネットを利用するので店を構える必要が無い。
2)音楽ファイルは自社で作成するのではなく、レコード会社から使用権を購入。
3)世界中誰でも、何処からでもダウンロードが可能である。
4)アルバムCDを買うより、アルバムに入っている好きな曲だけ購入が出来る。
5)ポータブルMp3プレイヤーの普及で、Mp3産業は伸びる傾向にある。
6)便利で手ごろな値段のサービスはユーザーに受け入れやすい。
7)1曲販売するたびに、レコード会社にコミッションフィーを払う。
8)著作権侵害にならないように、レコード会社と提携してサービスを展開できる。
しかし、この魅力的な事業様子をみたX社、Y社、Z社は同産業に新規参入を発表しました。X社は大手飲料会社とタイアップし、1缶の飲み物に1曲のダウンロードがただでできるクーポンを付けるマーケティングを行います。つまり、120円のソーダを買うと、1曲のMp3音楽をダウンロードできるようになります。Y社は1曲100円で音楽配信を行うことに決めました。Z社は月々2000円を払えば、ダウンロード数は無限で行えるサービスを展開します。
さて、この新規X,Y,Z社が事業に参入すると、A,B,C社の収益にどのようなインパクトが起こるでしょうか?想像は出来ますね?X,Y,Z社は先に事業を行っていたA,B,C社とは異なるマーケティングで低価格を実現しようとしています。A,B,C社は何らかの対策を採らなければ、すぐにユーザー数と収益が減ることになるでしょう。つまり、これが「新規参入業者のインパクト」になります。
これは、もし貴方がカフェやコーヒーショップ開業する時などにも当てはめれます。開業後すぐに、貴方のお店の目の前に大手コーヒーチェーンやカフェフランチャイズのお店がOpenした場合は、どのようなインパクトが貴方のお店に起こるでしょうか?
(2) 類似商品、サービスのインパクト
これは貴方の行う事業の商品やサービスに似たような他社の類似商品のインパクトの事になります。これは、まったく同じ商品やサービスとは限りません。コカコーラソーダに影響を与えるものは沢山あります。ハンバーガーセットにも影響を与えるのも、他社のハンバーガーだけではありません。
簡単な例を挙げますと、コカコーラ(ソーダ)にインパクトを与える類似品に上がるもの
1)ミネラルウォーター |
・水を好む消費者が増えれば、コーラの売り上げが下がります。 |
| 2)他社のソーダ |
・ペプシコーラ、大手スーパーブランドのコーラなど。 |
3)ビタミン入り飲料 |
・消費者の健康思考トレンドが伸びている場合の影響。 |
4)コーヒーチェーン |
・1)と同じく、コーヒー業界が伸びるとソーダを飲む人は減ります。 |
有名ハンバーガーフランチャイズ M社ハンバーガーセットへの類似商品インパクト例
1)サンドイッチチェーン |
・カロリーの低いサンドイッチを好む消費者が増えた時 |
2)低価格牛丼店 |
・約500円でハンバーガーセットが食べれる時に300円で牛丼販売を行うと、ハンバーガー店の売り上げも下がります。 |
3)コンビニの弁当 |
・おかずの種類や、量が魅力的な弁当は、ハンバーガーセットへの影響も大きくなります。 |
4)低価格ファミレス |
・500円前後のメニューであれば、座り心地の良いレストランで食事をしたい消費者も多いでしょう。 |
(3) 競合相手のインパクト
これはどの産業でも存在する競合相手についてです。競争相手がまったくいない産業では、商品やサービスの知名度が一般的に低い時もあります。ここではデジタルカメラ業界について簡単にまとめました。
例として、デジタルカメラ産業を取り上げてみましょう。デジタルカメラと言えば、世界的なシェアで日本企業が有名です。Fuji, Sony, Panasonic, Nikon, Canon, KonikaMinolta , Olympus, Casioなどが一般的に知られています。海外の有名ブランドといえば、Kordak,Sumsung,HPなどが挙げられます。
【チェック】 競合相手のインパクトは様々な業界で起こっている
アメリカのKodak社はフィルムカメラからデジタルカメラ産業への移行への遅れをとり、デジタルカメラ産業では大きく日本の企業との差がつきました。90年台後半にコンピューターの普及とともに、日本の企業はデジタルカメラ開発に力を入れました。しかし、KodakはデジタルカメラのR&D(リサーチ&ディベロップ)の遅れをとりました。デジタルカメラが一般的に広まり始めた90年代後半では、300万画質カメラと言えば当時は最高にピクセル数が高かいデジタルカメラでした。数年後には500万画質、700万画質カメラなどが出てきました。画質が上がると同時に、日本の企業はカメラの小型化、薄型、大型液晶画面、スタミナバッテリーなどの開発を進めました。今では、500万画質もあるカードサイズデジタルカメラは何社もの日本のカメラ製造社から販売されています。
しかし、海外のカメラ製造会社は、まだそこまでのカメラの製造・販売まで至っていません。これは、日本のデジタルカメラ製造企業の世界シェアを位置づける物となりました。海外では、小さくて使い勝手の良いデジタルカメラと言えば、日本のデジタルカメラばかりです。実際にアメリカは電化製品大手BestBuy,CircuitCityなどでは日本のデジタルカメラばかりが店頭に並びます。この様に、競争相手のプロダクト・サービスが貴方の会社・お店より優れる場合は、競争相手と貴方の「差」が広がります。日本のデジタルカメラ製造会社の存在はKodakにとっては脅威になりました。
車製造業にも同じ事が言えます。ToyotaやHondaはハイブリットカーで世界のリーダー的な存在になりましたが、車製造業世界大手のGM, Ford, DymslerCryslerなどは、ハイブリットエンジンR&Dに後れを取りました。近年のガソリンの高騰や、地球温暖化への環境配慮のためにハイブリットエンジンカーへの需要が伸びています。
日本国内の携帯電話産業も同じことが言えます。競争相手が存在する産業でさらに怖いのは、競争相手が願客獲得のために価格を下げ始めることです。価格競争が始まると、その産業では様々な問題が起こります。たとえば、NTT,Tuka,Kddi、などの携帯電話サービス会社が90年代には存在しましたが、価格競争が始まるとともに競争相手に願客を奪われ始めた企業は次々に合併(M&A)されました。競争相手と貴社の「差」はいつしか事業存続をも揺るがすものになります。
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